ゲームの想い出ノート

ゲームはクリアしたらほぼ手放してしまいますが、ゲームの想い出が薄れていくのは寂しいものがあります。このブログはゲームの想い出が風化する前に形に残したいと考え、綴ったものです。評価やプレイ日記というより、あくまで想い出なので記述内容に偏りや、想い出補正があります(特に昔プレイした作品)。ゲーム攻略の参考にはなりません。注釈無くネタバレもありますので、ご注意下さい。

Chaos;child らぶchu☆chu!! その2(PS4・2017)

・というわけでその2です。

前回は、結衣&結人編(ノーマルとグッド)、香月華編(ノーマル)、有村雛絵編(ノーマルとグッド)をクリアした所まででした。

華はグッドがない?見付からない…というかトロコンしたのですが、それでも見付からなかったということはもう無いのでしょう。

彼女はノーマルのみです。見付けようと繰り返しルートを通りましたが、華ちゃんの痴態ばかりをひたすらに見るばかり…。彼女はグッドとか望んでないということなのでしょう。

 

・来栖乃々編。

乃々編に入ると、

乃々が「青葉寮に帰ってきなさいよ」と誘ってきます。

青葉寮の家計を気にして佐久間と喧嘩して出ていった拓留に対して、

そんな事は気にするんじゃない、と佐久間から伝言だと。

喧嘩以来、佐久間は晩酌の量も減らし、これまで以上に働いているため、経済状況も前ほど悪くないと乃々は言い、

結衣や結人も拓留に会いたがってるし、と続けられ、

拓留は自分でも驚くほど素直に了承するのでした。

でも今日だけだ、と断りを入れて。

少し顔を曇らせた乃々でしたが、それでも良いか、とすぐ笑顔になり、「少しずつ前のようになってくれたら良い」と彼女。

というわけで早速青葉寮へ。

素直に大喜びの結人や、どうでも良さそうな反応を見せつつ本当はお気に入りのお洋服に着替えてきて喜んでいる結衣、

うきちゃんに迎え入れられ、こんなにみんな喜んでくれているのに、何を今まで頑なに青葉寮に帰らなかったのか、と後悔する拓留。

ふと周りを見ると乃々の姿がありません。

部屋に引きこもっている様子。

「出てきにくいのでは」とうきちゃん。

何を今更…と思いつつ拓留が部屋に向かうと、そこには女帝と恐れられる来栖乃々…ではなく、南沢泉理の姿がありました。

「今さら何を気にしているんだ」と声をかける拓留。

外見の複写能力…ギガロマニアックスの力によって来栖乃々の姿を複写した少女・南沢泉理。

彼女は理想の友人・来栖乃々のようになりたいと願い、ギガロマニアックスとして覚醒。

彼女の姿にのみ、いつでも姿を変えることが出来るようになりました。

ちなみに本物の乃々は海外留学しているのだそうです。死んでない!

で、共通の友人達は泉理が留学していると思い込んでいるらしい…川原とかもそうなんでしょうね。

むちゃくちゃですが、まあらぶchuchuの世界だから多少の無理は引っ込むしかありません。

なんと!

このルートは泉理ルートだったのです!

さて。

泉理は拓留達には自分が来栖乃々ではなく南沢泉理だと打ち明けているようですが、

他の生徒達を騙していることに後ろめたさを感じているようです。

正直に打ち明ければ、と拓留は言いますが、

来栖乃々の正体がこんな地味でなんの取り柄もない南沢泉理だと判ったらみんな幻滅し、怒るに決まっていると泉理。

泉理の能力は外見のコピーのみなので、来栖乃々を演じている時の、頭の良さや女帝としての振る舞い、面倒見の良さ…全て彼女が持っている本質なのですが、

泉理の姿に戻ると、途端に自分を卑下し、すっかり自信を無くしてしまう…彼女が持っている外見に関する極度のコンプレックスのせいです。

とにかく青葉寮のルールは『家族同士隠し事はしない』…彼女はこのルールを守るために家では泉理の姿に戻るようにしています。

でも、拓留の前で久しぶりに泉理姿を晒すと思ったら、途端に不安になってしまったという彼女。

どんだけ自信ないんですか…泉理ちゃん超可愛いのに。

まあ、ゲームグラフィックでは当然可愛い泉理ですが、地味な女の子という設定なのです。

私も現実で地味で容姿に全く自信がないコンプレックス全開なので、彼女の気持ちは理解できます。本当は可愛いくせに何を、と思わなくもありませんが。

ともあれ、青葉寮はそのまま夕食へ。

久しぶりの家族団らん。

ほのぼのしますが、

夕食後、おもむろにマジックをやると言い出した結人に促され、

人の形に並べた箱に入れられ切断される結衣という、禁断のネガティブ妄想を繰り広げる拓留。公式、このネタ好きですね…。なお、伊藤が「そんなに結衣ちゃんが大切なら箱にでもしまっておけ」と拓留に言う台詞もあります。伊藤が言うと実にリアルです。

次の日の朝、起こしに来てくれる泉理。

乃々の姿になると、母のようにみんなのお世話をし、佐久間が忘れ物をしたから届けに向かう乃々。拓留と一緒に登校しようと考えているのかちょっと待ってて、と言いおいて去った彼女をよそに、

ただでさえ目立つ乃々と、どころか青葉寮の面々までもゾロゾロと引き連れて登校なんかまっぴらだと、そそくさと支度を整え、逃げるように1人で登校する拓留。

昼休み。

尾上と雛絵がやって来て、拓留に授業で作ったベーグルを食べさせにやってきます。

賑やかに騒がしくも楽しく過ごしていると、

伊藤が「乃々が袋を持って廊下に居た」と話します。

でも話しかけてこなかったということは大した用じゃなかったのだろうと解釈する拓留。

実は乃々は拓留のためにお弁当を用意していたのです。朝はそれを渡そうと思ってたのに…。昼休みになる前に届けようかとしていたのですが、その都度いろいろ話しかけられているうちに結局昼休みになってしまった…という次第。

彼女は今度こそ拓留に弁当を届けようとしますが、

またしてもクラスの女子から呼び止められてしまいます。

咄嗟に生徒会室に用があると嘘をついて、拓留の教室に向かう乃々。

しかし廊下から拓留が、尾上&雛絵と一緒にキャッキャと楽しげにご飯を食べているのが見えてしまったのです。

あの様子ではもうお腹いっぱいだろうし、これは不要だろう…しょんぼりして、

かといって、嘘をついて出ていった手前、教室には戻りにくい。

生徒会室の方へ向かうと川原と鉢合わせします。

ちょうど今から購買に何か買いに行くという川原に何の気なしに、拓留にあげるはずだった弁当を「良かったら…」と差し出してしまう乃々。

拓留のために作ったけど無駄になったから…と言えば、元々拓留のことを良く思っていない川原が、また拓留に変な敵対心を抱くかもしれないと考えてそこは伏せて。

なんて業が深い事をなさる…。

川原が勘違いして気を持たせてしまうだろうこと、間違いありません。

案の定、川原は乃々が自分のために弁当を作ってきたのだと勘違い、天にも昇る心地で大喜びです。

ようやく彼女は自分がとんでもなく業が深い事をしたことに気付きますが、

時既に遅し。

否定する暇もなく、川原は浮かれまくり。

更には彼の友人まで現れ、自慢しそうな川原…乃々はなんだか面倒くさくなってその場を立ち去ってしまいます。

否定してから行けぇー!危ないですよ、絶対変な誤解されますよ!

放課後。

拓留は川原とばったり出くわします。

またなんか変に突っかかってきてネチネチ嫌味を言われるぞ…面倒くさい…と思っていたら、

川原は一方的に「俺の勝ちだ!」などと勝利宣言をして去っていってしまいます。

突然謎の勝利宣言をされ、一方的に屈辱的な気分を味わわされ、本当に訳が判らない拓留。

部室に向かうと、

乃々が来ていないため、電話をします。

ちょっと遅れるとだけ言い、慌ただしい様子で電話を切る乃々…いや、電話は通話状態のままで、彼女は焦って切り忘れてしまったようです。

そこへ、窓の向こう…特別棟の屋上に乃々の姿を発見した雛絵。川原が遅れて現れて、二人対峙している光景。

切り忘れて通話状態のスマホから、乃々と川原の会話が丸聞こえです。

盗み聞きなんて悪いな…と思っていた拓留の様子をめざとく発見した雛絵が素早くスマホを取り上げスピーカーをオン。

みんなで共有できるようになりました。

川原がここに乃々を呼び出した様子で、

まずは弁当のお礼。

そしてその弁当がとても手の込んだ内容であったがゆえに、どうでも良い奴の為に作るはずが無いと解釈したらしいことが伝えられます。

ほら、乃々がいらん事するから完全に誤解されてますよ。

とっくに伝わっているとは思っていたが、本当なら自分からちゃんと言葉にして言わなきゃいけなかったのにすまない、と彼は謝ると、

彼は乃々との距離を詰め「君の気持ちを受け入れよう。俺の女になれ」とまさかのクソ上から目線のクソ告白を披露するのでした。

ドン引きの新聞部。

乃々はしばらく押し黙っていた為、余計に川原は調子に乗り、乃々にゆっくりと顔を近付けていく始末。

乃々はそれを拒絶し、

その後はやんわりと川原が弁当について誤解していること、川原は友達としか見られないと、今は誰とも付き合うつもりはない、とはっきり断ります。

川原は、その場を取り繕うと去っていきました。

新聞部員は今見たことは何も乃々には問うまい…と決め、

彼らはそそくさとその日は解散します。

次の日。

校内がざわついています。

なにやら張り紙を見てみんな騒いでいるようですが…なんだなんだ?案の定何も知らない拓留。

伊藤や尾上との会話でそれが『校内恋愛禁止令』だと判り、いまどきなんて前時代的な…と驚く拓留。

それは生徒会発案らしく、生徒達は乃々に口々にその真意を問います。

しかし彼女は何も答えることなく、廊下を大股で歩いて行ってしまいました。

思わず後を追うと、乃々は生徒会室で川原を問い詰めていました。

そのあまりの剣幕に一瞬怯んだ川原でしたが「恋だの愛だの学生生活には無用だ。そんなくだらないことにうつつを抜かしている暇があれば勉学やスポーツに励むべきだ」と言い返す川原。

乃々は、生徒会で一度でもあんな話は出たことないのに、それを生徒会の声明として無断で掲示したことを問い詰めますが、

既に過半数の生徒会役員の賛成は得ているから、会長の耳に入れるまでもないと思ったとあっさり述べます。

…うーん、面倒くさい奴をその気にしてフッてしまいましたね…乃々。

あくまでも、これは生徒会からの提案であり、生徒から過半数の賛成票が無ければ正式な校則とはならないので、決めるのは生徒達だと川原。1週間後に全校投票をすることになりました。

まあ確かに、生徒達がこんな校則はイヤだ!と過半数が思っていれば、可決されないのでそれだけの話ではありそうですが…。

しかし、投票の結果、

賛成がわずかに上回り、校則は可決されました。

不満な声があちこちで聞こえるなか、可決を喜ぶ声もあります。

どうやら校則可決に向けて川原が根回しを迅速かつ着実に行っていたらしい。

リア充を妬む非モテの連中はもちろん、もうすぐ卒業するのでぶっちゃけ校則がどうなろうがあまり影響がない3年生を中心に。

学外に恋人がいる生徒も今回の校則には当てはまらないため、賛成票を入れるよう仕向けられたようです。

川原、恐るべし。

乃々はこういう結果になるとは思っていなかった為、ショックを受けていました。

まさか…自分がフッた腹いせにこんな事をしてくるとは。

こんな理不尽な校則が定まったのは自分のせいかと思い、責任を感じているようです。

拓留は落ち込んでいる乃々に、

ごく一部の人は確かに困るかもしれないけど、学校外まで見張られるわけじゃないし、関わりまで全て禁止するわけでもないし、そう実害はないと思うよ。と乃々を慰めます。

そんな話をしている間にも川原がやってきて、

会長。校則は守ってもらわないと。生徒会長はみんなの模範になってもらわないと困るだなんだと、乃々に嫌味を吐いていきます。

こんな事をすれば余計嫌われるのにな…と拓留でも判るのに。もう川原はやけくそだとしか思えません。

まあ、拓留が指摘した通り、

校則が定まった後もさほど実害はなさそうでした。

もともと恋愛っけが無い拓留の周りだけでなく、他の生徒達も。

たまに、誕生日に指輪をプレゼントした男女が御用されたりするくらいです。

とりあえず、一週間に一回くらいは青葉寮に帰ることにしていた拓留は今日は青葉寮に帰ります。

オネエ化した佐久間に夜這いをかけられるネガティブ妄想などしながら、

翌朝。

赤ちゃんの泣き声から、カオチャ本編の不気味な画像を関連付けてしまい、悶えながら目を覚ます拓留。

いまだ聞こえる赤ちゃんの泣き声。リビングにはみんなが集まっていて、みんなの中心には生後三ヶ月の赤ちゃんがいました。

なんと青葉寮の入り口に置き去りにされていたようです。

「この子をお願いします。名前はひかり」という手紙が添えられていました。

ひとまずしばらくここでお世話をする、と言い切る泉理。

更に、拓留にも男手が必要になりそうだからしばらくとどまってほしいと言います。

佐久間が居るだろ…と拓留は口にしますが、

佐久間は学会で一週間ほど留守にするそうです。 

というわけで、拓留はしばらく青葉寮にとどまることにしました。

ちなみにこういう場合、本当は厚労省に申告したりしないといけないらしいですが…母親が思い直してすぐ引き取りに来た時におおごとになってしまうと気の毒だということで、

ひとまずは内緒にするそうです。いざというときは佐久間がどうにかしてくれるらしいので、安心して赤ちゃんの面倒を見ると良いと。

というわけで、青葉寮の面々は初めての赤ちゃんのお世話に奮闘することになります。

おお、このルートもまた、少女漫画ばりの王道展開ですね。

早速泣き始める赤ちゃん。

どうやらおしっこらしいと当たりをつけ、おむつを買いに走らされる拓留。

その為の拓留兄でしょ!と結衣に言われ、自分の存在価値に疑問を感じつつ、おむつを買って帰還。

泉理が赤ちゃん言葉になり、優しく言葉をかけながらおむつを代えます…こ、これは泉理ファンにはたまらないのでは?

なお赤ちゃんはひかりという名前ですが男の子でした。

それをしげしげと眺める結衣とうきちゃん。珍しいんですねえ…。

あんまりじろじろ見るなよ…とたしなめる拓留に、結衣は「私は結人ので見慣れてる!」と突っぱね、結人はたじろぎます。飛び火。

更に結衣は「泉理姉は珍しくないの?」と尋ね、泉理は泉理で「私は拓留ので見慣れてるし…」と問題発言をさらっとします。

浮き足立つ結衣達に、

地震のあと、しばらく寝たきり状態の拓留をお世話していたのでその時の話だと断りを入れる泉理。

拓留はその頃の事…特に下の世話になっていた事を思い出して鬱になりますが、

ついでに乃々と赤ちゃんプレイ、おむつを開かれ中身を見て嘲笑される…というあんまりにもあんまりなネガティブ妄想に耽ります。耽るなよ…。公式も公式でスチルまで用意しなくても…。

またも泣き出す赤ちゃん。今度はミルクかな?と哺乳瓶とミルク。あともろもろを買いに走らされる拓留。

そうこうして一日は瞬く間に過ぎていきました。

疲れはてる拓留。泉理はどうも無さそうでしたが、拓留と「ひかりの母親を見つけてあげたい」などと話しているうちに座ったまま眠ってしまい、彼女も奮戦して疲れたのだな、と拓留は思うのでした。

翌朝。

赤ちゃんの件を神成刑事に相談してみた拓留は、

警察としては母親が自発的に置いていった以上事件性は低く、かつあの書き置きだけでは情報も乏しく、母親を探すのは難しいだろうと述べます。

そういうのは百瀬さんの案件かなと神成刑事。でも百瀬さんはプロの探偵である以上、拓留達は『依頼』するしかなく、そんなお金は彼らにはありません。

神成刑事とたまたま一緒に居て、

拓留が赤ちゃんに悪戦苦闘してるだろうと踏んで見学にやってきた澪さんは、

柔らかい赤ちゃんを興味深げにつんつんした挙げ句、泣き出したのであわてふためく始末。

…何しにきたのこの人。

拓留は、澪さんが泣かせたのだから、澪さんが抱っこして泣き止ませるべきだと言い、

珍しく戸惑う澪さん。

ぎこちない澪さんの抱き方に赤ちゃんは更に泣き出し澪さんはパニック。拓留に救いを求めるのでした。

拓留は内心、そんな澪の姿を面白がりつつ、彼女に赤ちゃんとの接し方をアドバイスします。

澪さんは拓留のアドバイス通り、必死に笑顔を作りつつ、赤ちゃんを優しく抱きます。

なんて微笑ましいやり取りなんでしょう。

彼女が帰ったあと、帰還した乃々。

なお、乃々姿なのには赤ちゃんのご機嫌が関わっています。

良く判りませんが、乃々姿の方が喜ぶ時間とかあるらしい。

で、泣き出す赤ちゃん。ミルクか、と拓留はミルクの準備を手際よく行います。

宮代…立派になって…。

しかし赤ちゃんはミルクを飲もうとはせず、乃々のおっぱいに吸い付きます。

お腹がすいた以上にママのおっぱいが恋しいのです。

拓留はその様子を見て、

なぜか自分のおっぱいを吸わせようとするネガティブ妄想を華開かせます。

…ずっと思ってましたが、本作の松岡さん、すごく頑張りましたね。はっちゃけてて素敵すぎます。

さて次の日。さっきの2日は土日だったようです。

赤ちゃんのお世話のためインフルエンザということにして休む泉理。

拓留には、

くれぐれも家で赤ちゃんのお世話をしていることをみんなに内緒。なるべく早く帰ってきてね、と言い、彼を送り出します。

で、帰って来た拓留は、

新聞部のみんなを連れて帰ってきました。

…なぜ。

乃々姿で無かったら余計ややこしい事になってましたね。赤ちゃんが乃々タイムで良かったですね。

なぜもなにも、案の定挙動不審だった拓留。

新聞部のみんなの追求にもしどろもどろ。

雛絵&尾上の能力もあるので、あっさり白状してしまったようです。

新聞部メンバーの前で、赤ちゃんの世話をして当然のごとく、夫婦のようだと茶化され、

拓留も満更ではないことを雛絵に看破され、

乃々は慌てて赤ちゃんを寝かしつけてくるなどと言い、その場を去ってしまいます。

拓留は冷静に考えてみて、

今現在も家族なのだから、乃々との関係が少し変わるだけで、あとはほとんど何も変わらない気がしていました。

そうこうしているうちに日は過ぎ、明日は佐久間が帰ってくる日になりました。

いつまでも乃々も学校を休むわけにもいかず、そろそろ赤ちゃんをどうするか本格的に考えなくてはなりません。

佐久間が帰って来て、しばらくは自分が面倒をみるので、乃々も学校に行くように、という話になりました。

夜。

夜泣きしている赤ちゃんの声を聞き付けて、拓留は赤ちゃんと泉理の部屋を訪ねます。

泉理は乃々の姿になっていて、

どちらでも泣き止まないのだ、と溢します。

拓留が代わってあげると赤ちゃんは泣き止み、添い寝してあげる拓留。

宮代…いつの間にか立派なパパになって…。

赤ちゃんを寝かし付けながら、乃々にそれとなくもう卒業まで乃々姿のままなのか?尋ねる拓留でしたが、

顔を曇らせる彼女の姿をみれば答えは明白でした。

もう卒業までバレないなら、きっとそのままの方が誰も苦しまないのでしょう…。

そのうち拓留は寝てしまいました。

次の日。

なんとなく自然にみんなで登校するほのぼの姉弟。拓留もいつぞやはあんなに嫌がってたのに、これも赤ちゃん効果でしょうか。

しかし、放課後。

川原が緊急の生徒集会を告げる放送を流します。嫌な予感…雲行きが怪しくなってきます。

乃々も知らないだけに不安げです。

川原は、

校則違反をしているものがいる。

学外の事ではあるが、女と同棲しており極めて不純と拓留を名指しして糾弾。

みんなに注目され、何もやましいことはしてないのに言い返せなくなる拓留の代わりに、声を挙げる乃々。

すると川原はプロジェクターでとある映像を流します。

それは拓留と泉理が買い物から帰り、

結衣が赤ちゃんを連れて「パパとママが帰って来たよ!」とある日のほのぼのしたやり取りでした。

ずっとつけ回して隠し撮りしてたんだこの人…やベー奴じゃないですか。

乃々や伊藤が必死で反論します…伊藤は「宮代が自分より早く女の子と良い仲になるはずがない」という馬鹿馬鹿しい理由での否定でしたが。

乃々は、川原から「男女が一つ屋根の下にいて過ちがないはずがない、おかしい」などと暗に家族全員を貶めるような発言をされたため、怒り心頭。拓留も驚く程、怒気のこもった声をあげます。さすがの川原もこの時ばかりは怯んだようですが…。

しかし川原が泉理のことを知っていたためややこしい事になります。

なぜ留学していたはずの彼女がここにいるのか?とにかく彼女を連れてきて、この場で否定して貰おう、という展開に。

困ってしまう乃々。

そんなに難しい話じゃないだろう?と何も知らない川原。

それが出来なければ、あの映像が全てということで、宮代拓留はそれ相応の処分がされると。

そこで一旦は解放される拓留達。

しかし、泉理姿で出る事は可能にしても、

その場に乃々が居ないのはおかしいし…どうすれば良いのか困り果てる二人。

新聞部のメンバーは、

事情を知らないため、簡単な話だろうと考えていましたが、

「連れてくることは事情があって無理なんだ」と拓留が述べ、悲痛な表情を浮かべる乃々の姿に彼らは何も言えなくなってしまいました。

夜遅く、

拓留の部屋を尋ねる乃々。

今日は帰って来てもなぜかずっと乃々姿のままでしたが、深刻な様子の彼女の姿を見て、

てっきり、このままじゃいけない。勇気を出して素顔を晒すとでも言い出す流れかと思ったのですが、

なんと乃々は、「泉理に戻れなくなった」と告白します。

澪さんに相談してみると、なにか精神的な原因によるもので、解決にはそれを取り除くしかないのではないか、とのこと。

原因なんて判りきってるわけでそれが出来ないのも重々承知。

乃々は結局私は私が一番大切なのか…と自分を責め、涙を流します。

拓留はそのうち騒動は下火になるんじゃないか、と考えていましたが、

生徒達は拓留が新聞部の女子達と居るだけでひそひそと陰口を叩くようになりました。

気にしないという雛絵と香月にありがとうと呟く拓留。

しかし和久井からも、いよいよおおごとになってきたため、学校サイドとしてもこのままだと本当に何らかの処分をしないといけなくなる、と聞かされます。

良くて停学、悪くて退学か…と当たりをつける拓留。しかし拓留は名残惜しいのは新聞部だけで、別に学校生活がこのまま終わっても構わないと考えていました。

尾上から、なぜ本当の事を言わないのか?と尋ねられます。

尾上は思考盗撮という能力があるため、ずっと前から乃々が泉理という別人であるという件を知っていたのです。

乃々の転身は出来なくても、客観的な証拠を並べて、自己保身の為に乃々イコール泉理だとみんなに明かすことは可能かもしれない…。

でも、そんなことしたくないのだと拓留は言います。とにかくあいつが悲しむ姿をこれ以上見たくないから、もうこのままで良いのだと。

尾上から、それは乃々が好きだから?それとも泉理が?と尋ねられ、

どちらがということではなく、あいつだと答える拓留。

彼女そのものを受け入れると。

そして拓留は彼女を守りたい。

尾上はそれを聞くと「応援してる」と笑顔で言うのでした。

なぜその気になればいくらでも思考盗撮出来る尾上がわざわざそんな事を本人に口にさせたのかというと、

実は尾上は事前に廊下に乃々を立たせておき、この会話を聞かせていたのです。

さすが拓留から愛する人を与えてくれうんぬんのお願いをされて具現化した尾上。

仕事が的確です。

乃々は一番聞きたかった言葉を聞き、喜びのあまり涙を流します。

自分そのものを受け入れて認めてくれた。

拓留はたぶん本人の前でそんな事を淀みなく言えなかったでしょう。

尾上は本当に良い仕事をしました。

そして、放課後。

遂に拓留の公開処刑が行われます。

拓留は消え入りそうな声で、

赤ちゃんは養護施設に預けられた子供で、

南沢泉理とは一緒に住んでいますと話します。

泉理は家族の一員であり、やましい関係ではないと。

じゃあ彼女の口からも言をとるから、とにかく連れてこいよ、という川原に、

拓留は勇気を絞り出して、川原を見返して、

彼女は大切な存在なのでこんなところで晒し者には出来ない。もし、それが気に入らないなら処分でもなんでも受け入れる、と断言したのです。

あんなに人の前で挙動不審になる拓留が、みんなの前で堂々と…立派になって…。

川原はあの宮代がハッキリものを言ったものだからちょっとビビったようですが、

すぐに気を取り直すと笑いだし、退学を求める!と言い、

生徒達も拍手をして賛同しました。

まさしく茶番。これにて宮代拓留は退学決定…。

その時。

乃々が颯爽と現れます。

彼女はこんなの間違っている!ときっぱり述べると、

みんなに大切な人を想う気持ちを問いかけ、

その人のために何かしたい、その人の喜ぶことをしたいと思うことは優しくて暖かい気持ちであり、

その先に恋や愛があるのなら、私はその気持ちを大切にしたい、と語りかけます。

「私にもそう思える人がいるから…」と続ける乃々の言葉に水を差す者は誰もいませんでした。

川原を除いて。

狼狽する彼は、まさか宮代じゃないよな?とわざわざ尋ねます…。他に誰がいるんだよ…。

乃々はあっさりと「ええそうよ」と答え、

駄目だ!と否定する川原に、「あなたに許してもらう必要はないわ」とズバーッと斬り捨てます。

なおも食い下がる川原は泉理の事を持ち出します。

乃々はその言葉に対して、

肩を震わせて少し言い淀みます。

恐らく彼女も一歩を踏み出そうとしている。

拓留はそう判断して、彼女の手を握ります。

彼女は勇気を振り絞って、

「私が南沢泉理だから」と宣言します。

彼女はディソードを出すと転変し、泉理の姿へ。

そして本物の乃々は日本に居らず、

自分の憧れの姿として彼女の姿を模し、これまで騙してきたことをみんなに謝罪します。

絶句しシーンとなる一同。

拓留はみかねて叫びます。

姿こそ偽りだけど、彼女が今までみんなのために生徒会長として必死にやってきたことは偽りではないのだと、必死に声を荒らげて全校生徒に呼びかけます。

新聞部員もそれに同調。

やがて、みんなもそうだ…生徒会長にはこれまでお世話になったんだ…と融和姿勢。

やがて「女帝」のシュプレヒコールがこだまするようになりました。

みんなは南沢泉理の存在を認めてくれた。

そして、結果としてこの場は拓留と泉理のお互いの公開告白の場となりました。

盛り上がった一同は、雛絵が言い出した「キースキース」コールをやって二人を囃し立てますが、

さすがに拓留は「出来るか!」と泉理の手をとり逃げ出すのでした。

さて。ここからは後日談。

騒動の発端ともなった赤ちゃんの母親は無事、思い直して引き取りに現れました。

拓留はなんやかんやで青葉寮にそのまま留まることにしました。

乃々は結局学校ではまた乃々姿で過ごすようになりました。最初は泉理の姿で来てたようですが、乃々の方が生徒は戸惑わなくて良いみたいです。

そして、時節は流れ、クリスマスの時期へ。

イブはどうするのかと二人を冷やかす新聞部員。

拓留は家族で過ごすもんだとばかり考えてたようですが、結衣と結人と父さんは別件で居ないと乃々。

それを耳敏くキャッチした雛絵。

うきは私達とお泊まり会する、と言い出し、うきを引き取ります。

クリスマスイブは二人きりだそうでなによりですが、

この会話の場でも二人きりになってしまった二人は、なんとなくひかりの話をしだし、

なんとなく赤ちゃんの話になり、

その場の流れで改めて好きだと言いまして、

がっつりキスするのでした。

二人が恋人になったそうで、

めでたしめでたし。

これが乃々のノーマルエンド。

グッドエンドの方は、泉理姿で学校にも登校します。

川原は乃々イコール泉理の件があまりにショックだったらしく、あの時の記憶が飛んでしまい、

彼の中ではあの日以来、乃々は突然留学してしまって、代わりに泉理が帰って来た事になっています。

意外とあっけらかんとしている川原。挙げ句の果てには「女は来栖だけじゃない…久しぶりに会ったらあいつもなかなか…」とクソみたいな台詞を呟きながら去っていくのでした。

新聞部では拓留と泉理の関係がどこまで行ったかで大盛り上がり。

どこにも行ってないという拓留に奥手にも程がなどと茶化していると、

いつぞや見たような光景を目の当たりにする一同。

屋上で泉理と川原。

尾上が直前に泉理に電話したお陰でまたしても繋がったままで会話が聞き取れます。

留学から戻ったばかりで寂しい泉理に俺がお前の彼氏になってやると上から目線の川原。

そう、彼の頭に都合の良いように記憶が再構成された結果、

彼は、拓留と泉理の公開告白を知らないのです。泉理は留学から帰って来たばかりで寂しい女の子。

当然、あっさり断る泉理。

今回はさすがにそれは宮代か?!と気付かなかったようで、ただギャグ的にフラれただけです。

その後、泉理とまったりします。

泉理はやはり自分の容姿に自信がなく、本当に自分で良いのか。やっぱり乃々の方が良いんじゃないかと拓留に尋ね、拓留は彼女が自分に自信が持てるまでゆっくり付き合っていこうと思うのでした。

ノーマルエンドより刺激は無いけど二人らしくてとても良い終わり方でした。

 

・インターミッションその4。

澪さんは異常無しということで退院します。

送ってくれる神成刑事。

見舞いに来てくれた拓留について神成刑事に尋ねる澪さんに、神成刑事は元気そうだよと普通に返します。

この世界の宮代拓留は幸せそう。

だけど。

自分はこれからこの世界をあるべき姿に戻さなくてはならない…それは彼らにとってとても残酷なこと。

損な役回りだ…澪さんはぽつりと呟くのでした。

 

・尾上世莉架編。

拓留達は生徒会(川原)から、しょうもない記事ばっかりで学園生活に貢献しない部活動をしていると部費を減らすと脅されてました。

幸い、ベタな企画を他の新聞部員達がやってくれたので、良い感じの記事は出来てますし、

他のルートではさっさと乃々が潰してくれる話ではあるのですが…

このルート冒頭では、拓留はスクープを撮らなくてはとまだ悩んでいました。

クールキャットプレスに答えを求めるも見付からず、彼は初心にかえって足で探すことにします。とりあえずゲンさん辺りから何か良いネタは無いか聞き込みに行ってみようと。

くっついてくる尾上。

尾上は何気なくゲンさん達は酒を飲みながらいつも通りすがりの女子高生にポイントを付けているという話題を持ち出し、

「タクは私にポイントを付けるなら何点くらい?」と尋ねます。

妙な質問にうろたえる拓留は頭の中で、

大体何点くらい付けておけば女の子は納得するのかななどと考えてしまい、

しまったと思い、咄嗟に尾上に謝罪します。

だって、いま考えたことは尾上のことを真面目に女の子として意識しているのではなく、適当にその場を取り繕うために答えようという考え方に過ぎず、さすがにそれはあまりにも失礼すぎであり、

それを口にせずにすぐ謝ったのは尾上が特殊な力を持っているからでした。

思考盗撮。

人が頭の中で考えていることを読み取る力。

それで読み取ってしまうのだから、拓留の失礼な考えも、なぜ謝ったのかも伝わってしまったはず…。

しかし、尾上は拓留の思いに反して、

見当違いな事を返します。

「どうして謝るの?そんなに私、女子高生として点数低かったの?華ちゃんみたいに胸がおっきくないと駄目?それとものんちゃんみたいに叱ってくれる女の子が良いの?」と。

尾上は思考盗撮などしていなかったのです。

彼女は乃々から、思考盗撮を安易に使ってはいけない。ときつく注意されていました。

それは尾上の能力を周りの人が嫌がって彼女を拒絶してしまうのを避けるため。彼女の事を思いやっての言葉でした。

尾上はそれを守っていた…。

拓留は、それに気付き、尾上は偉いなと感じます。

しかし、ゲンさんと会った直後、尾上はゲンさんが拓留にエロ本を5冊セット1000円で売ろうと考えていることを言い当てます。うまくいけば2000円で売ろうと企んでいることも…。おいおい…尾上ってば能力、安易に使ってるよ…。

拓留も胸中でツッコみ、

じゃあさっき、尾上はなんで能力を使わず、あんな見当違いな事を言っていたのか…とも考えます。

そそくさと去っていくゲンさんの背中に、後で戻ってきてくれれば買うけどなどと心の中でのたまい…ふと尾上が自分の顔をじーっと見ていることに気付き、ぎょっとします。

目付きが思考盗撮をしているような目だったからです。

恐る恐る尾上の目を見つめ返す拓留。

てっきり「タクってばえっちな本が好きなんだねぇ」とかいつもの調子でからかわれると思ったのですが、

彼女がいつもの朗らかな表情ではなく、何か難しい表情をしているのを不思議に思います。

どうかした?と尋ねると、

あの本、後で買うつもり?と尋ねて、挙動不審になる拓留の様子を見て、

拓留の嘘はわざわざ能力なんか使わなくてもすぐわかると言うのでした。

返す言葉もない拓留ですが、尾上はああいう本の何が良いのか?すぐそばに自分や乃々といった女の子がいるのに、なんでわざわざ他の子の写真を見たがるのかと、

もはや種の本質にでも迫るかのような、根本的な疑問を口にする尾上。

拓留も拓留で、動揺していたのか、

ああいう本みたいなことを絶対にさせてくれないから、などとアホな返答をしてしまいます。

すると、

尾上がわざわざそれを乃々に電話して報告…拓留はエッチな事を私達にして欲しいって事なのかな?と尋ねる始末…拓留は即座に逃亡を図りますが、行くところがなく結衣に土下座して匿って貰おうとしたら、結衣に死ぬほどグリグリ頭を踏まれ、結衣がイチゴ柄パンツを見せながら(スチルには写ってません)ドS全開になり拓留は結衣の犬となる…という、あのシチュエーションからどうしてこうなったというアクロバティックかつ、一部マニア垂涎のネガティブ妄想が繰り広げられます。

そんなアクロバティックな妄想を繰り広げたせいか、派手にダイブしてドアにぶつかって鼻血を吹いて倒れてしまいました。

尾上はすかさずティッシュを取り出して、拓留の鼻血を止めてくれます。

こういうところすぐ気がついて本当に優しいし、まあアホの子だけど、可愛いっちゃ可愛いな。自分が恋愛脳の持ち主だったら、尾上と付き合っちゃったりするのかな。などとまたしても要らんことを考えてしまう拓留。

しまった、と思いますが、拓留の目を見ていた尾上にそれらが伝わった様子はありません。

本当に能力を封印しているのか、それとも単に拓留の事をなんとも思ってないからそういう思考盗撮をしても動揺したりしてないだけなのか…。

しかし、あまりにも純粋なアホ顔をしている尾上を見て、

拓留は「思考盗撮してないのか?」と尋ねます。

尾上はだからそうだと言っていると返し、

ゲンさんの時は悪いこと考えてそうだったから使ったのだと言います。

でもその様子がなんとなくお茶を濁すかのような歯切れの悪い感じで、どこかおかしい。

その日はそれで終わりましたが、

翌日の放課後。

急いで帰ろうとする尾上を捕まえて、今日も取材に行かないのか?と誘う拓留に、

今日は用事があると尾上。

そっか…じゃあ雛絵でも誘ってみようかな…変な場所知ってるかも知れないと、口走る拓留の声を聞き、

慌てて、用事は雛絵達とだと止める尾上。

あわてふためいて言い訳を並べてバタバタしながら行ってしまう尾上を見ながら、

この慌て具合…さては女の子同士で下着でも買いに行くのか、と納得する拓留。

するとそこへ新聞部のメンバーの声がします。

咄嗟に隠れた拓留の耳に入ったのは、

尾上が拓留以外の新聞部のメンバーに何か相談したい事があると言っていたこと、

まずは雛絵と乃々に打ち明け相談し、拓留以外の他のメンバーにもそのうち打ち明けると。

拓留は自分だけ全く何も知らされてなかったことに驚きます。伊藤すらも知っている様子なのに…。

彼女達は、こそこそと尾上はある種の病気なのだという不穏なキーワードを残し、そして行ってしまいました。

それを耳にした拓留は、気になって後をつけます。

尾上がなんらかの病気…兄妹のように育ってきた自分に心配をかけまいと蚊帳の外にしているのか?

尾上達が落ち合った場所はいつものカフェ。

離れた席からこっそり聞き耳を立てる拓留。

言いにくそうに少しずつ雛絵と乃々に話し始める尾上。

尾上は思考盗撮がうまく出来なくなったと話し始めます。

もちろん、普段は使わないようにしている思考盗撮。

でも、拓留の考えていることがどうしても気になってしまうことがあり、つい拓留にだけ思考盗撮を使っていたこと。

でも最近、拓留の思考だけ見えなくなってしまったのだと。

焦った尾上は、悪いと思いながら他の人に能力を使ってみます…誰を相手でも問題なく読めました。

しかし拓留相手だけどうしても読めなくなってしまった。

それを聞いて顔を見合わせる乃々と雛絵。

これはやはり!と思っているのでしょう。

拓留は拓留で彼女達と全く違っている事を考えていました…脳に変調をきたし、何らかの重大な病気の予兆なのだ。今は僕だけだけど、そのうち能力が失われていくにちがいない。これは専門家の澪に相談した方が良い案件だ。よし、尾上にそう言ってあげよう…なんでこんな重大なことを僕に相談してくれなかったんだ。

彼は尾行して盗み聞きしていることを乃々達に咎められたとしても構うものかと思い、大真面目に尾上の身を案じてその場に近付いていきます。

ここに凄い馬鹿がいますよ。

声をかける拓留。

三人は驚愕し…そして尾上はあまりにもショックで大泣きしてしまいました。

尾上と喧嘩して泣かせた事はある。むしろ小さい頃は逆に泣かされた事も。

でもこんなにもひどく彼女を傷付けて泣かせた事なんてない。

動揺している拓留に、尾上は「だいっきらい」と泣きながら走り去ってしまいました。

なぜ彼女はあんなにも傷付いてしまったのか。自分は彼女の身を案じただけなのに、と訳が判らない様子の拓留。

雛絵が尾上のケアに向かい、

乃々は、なぜ尾上があんなにもショックを受けていたのか理由は話さずに、

本当に体の病気というわけではないので安心して欲しいこと、とにかく今度尾上に会ったら謝ること…それだけを告げて、拓留のお姉さんらしく優しく諭すのでした。

でも、彼らは事態の重大性に全く気付いていなかったのです。

………え?

これ、普通に尾上とキャッキャウフフする話じゃないの?

他の子のルートは、みんな色んな方向性で明るく楽しく、そして甘酸っぱく恋愛していく話でしたけど?

いつものようにトレーラーハウスに帰る拓留。

そして。

次に目が覚めた時、彼は後頭部にひどい痛みを感じていました。更に、喉に絞め落とされた後のような不快感が残っています。

彼はいかにも監禁にピッタリと言わんばかりの寂れた薄暗い室内にあるベッドに寝ていました。ところどころ血痕らしきものがある怪しげなベッドに。

しかも手足と腹部がベルトでガッチリ固定されています。

…まじか…なんでこういう方向に行くの?

やっぱり最凶の幼なじみ・尾上だから?

拓留は伊藤辺りが仕組んだ手の込んだ悪戯だと考え、伊藤に向かって呼びかけますが、

返って来た声は明るく可愛い声でした。

ひたすらに明るい。いつもの朗らかな尾上の声。

でもその表情はおぞましいサイコキラーそのものの顔。

…これ、ガチでヤバいシナリオが始まったな…。

尾上は自分に会ったらまず言うことがあるのでは?と尋ねてきます。あまりにも常軌を逸した展開に一瞬、何を言っているのか判らなかった拓留でしたが、

すぐに尾上を泣かせたのだったと思い出すと、

謝罪を行います。

尾上は本当に心から謝ってるのか、それともとりあえず適当に謝ってるのか…思考盗撮出来ないから判らないなあと呟きます。

そして。

おもむろに拓留の左手の先を掴むと、錆びた縫い針を爪と指の間に刺したのです。

絶叫する拓留。

なお、プレイヤーもショックのあまり絶叫しています…このゲーム、とんでもないルートを最後に用意したな、と。

尾上は思考盗撮で確認が出来ないから、嘘をつかないようにSMプレイで聞くことにしたのだ、と述べます。

拓留がよくゲンさんに売り付けられる本にこういうのが載っていただろう、と。

SMと拷問は別だ…と息も絶え絶えになりながら拓留は答えます。

嘘はつかないから二度とするな、と。

尾上はじゃあこういうのも駄目?と無造作に箱からポイポイと道具を取り出して見せます…そのどれもが惨たらしい拷問の入り口になり得るおぞましい道具でした。

なぜか血がついてて使用感まであるものも…。

なお、道具は全てこの部屋にあったものとのこと。

ここは例のAH東京総合病院地下の人体実験の施設…この世界にもありはしたんですね。

尾上はそのままその場を立ち去ろうとします。

拘束をほどいてくれよ!と声をかける拓留に、

尾上はいつものように屈託なく微笑んで言います。

絶対に逃げるから駄目だと。

ここをタクと私の秘密の部屋にする、と。

子供の頃に作った秘密基地。あんな感じになれば良いな、と。

可愛らしいいつもの尾上の笑顔…それなのに今の拓留にはそれがおぞましい魔女の嘲笑にしか見えませんでした。

君は…普通に暮らしていれば、比翼恋理のまゆりシナリオの如く、超王道の仲睦まじい幼なじみ展開になっていたはずなのに、なぜそんな当たり前の事が出来ないんだ…尾上。

プレイヤーは心から思います。

マジで一体何を見せられているのだろう…。

拓留は、ここがどこだか嫌でも判っていました。

腐臭やら薬品っぽい刺激臭やらが漂う、薄暗い部屋など、心当たりは一つしかなかったのです。

ここがどこだか見当がついたところで、頭の中で必死にここに連れられてくるまでの記憶をたどります。

乃々と別れて家に帰った後、拓留は尾上に謝らなきゃな…と考えながら、眠ることが出来ずにいました。

深夜過ぎ尾上が訪ねてきた。

謝らなきゃと思っていた拓留は、ドアを開き尾上を迎え入れます。

それから先は記憶がまったくありません。

すると。

冷淡な声で淡々とした言葉が、

すらすらとここまで連れてきた経緯を述べます。

どうやって拓留を気絶させたのか、ここまでどうやって運んできたのか…。

恐ろしい程に冷酷な声の主はもちろん尾上。

尾上の顔なのに、余りにも普段の尾上とかけ離れたその人物…偽者かと考えていた拓留に、

彼女は驚くな。と言います。

これもまた私、尾上世莉架なのだと。

いつものあれはいわゆる『白』の人格で、

拓留の望みを叶える為の人格。

ああいう方が女友達を作りやすくて、結果として拓留の周りに女が集まるのだと。

…拓留の願い。

彼を愛し、拓留が愛したい人を与えるために、彼女は拓留の周りに女の子を集める所から、実に甲斐甲斐しく働いていたのですね…。

そういえば乃々ルートの場合もさりげに頑張ってたなあ…。

自分の願い?そんなものは知らないと言う拓留。

もちろん自分の願いが尾上の存在を実体化したという事実さえも忘れてしまっている拓留には、尾上が何を言っているかさっぱりです。

尾上は拓留に冷たく言います。

さっさと女を作れ、と。

いつまでたっても拓留が目的を叶えないせいで、『黒』の尾上よりも純粋で脆い『白』の尾上が壊れ始めているのだと。

黒尾上は、なぜ白尾上が拓留に対して思考盗撮が出来なくなったのかも教えてくれます。

拓留に自分より好きな女が出来るなんて嫌だ。他の女を想っている彼の心なんて知りたくない、と。

なお、そんなけなげな白尾上の気持ちが黒尾上の心にも影響を与えてしまっており、

他の女と一緒にいたり、楽しそうにしているだけでイライラする。殺してしまいそうになる、と彼女。

…あ、ちゃんとそういう好意はあるんですね…。

そうして行き着いた結果がこれかと思うとなんと悲しい。

ともあれ、そういう事情な為、他の女と拓留を接触させないために、監禁したと黒尾上は語ります。

サイコパス全開の事情。

彼女なりの最善策に泣けてきます。

実在している人間だけど、本物の人間ではないがゆえの恐ろしい思考回路。

本当に悲しい存在ですよ、尾上世莉架。

黒尾上は拓留が何か言おうとする間も与えず、そういう話を終えると、

ガチなキスをかましてきます。

あまりにもガチな上に、何回も何回も重ねた後、ようやく離れた黒尾上の頬は上気し、目付きは蕩けきっていたそうな…。

彼女は「とにかくお前はもう私たちのもの。特にあいつには逆らうな」と警告します。

白尾上は拓留が想像しているよりずっと嫉妬深く恐ろしいものになりかけているんだそうです。

ちょっと待って…じゃあ他のルートの女の子たちって後日もれなく殺されてしまうオチなのでは…?

というか、なんで尾上ルートこんなに猟奇的なんだよ!まあ尾上が作られた存在である以上、例え願いが変わったとしても、彼女の思考回路は変わらないので、こうなるしかないのか…と妙に納得しますけど…。

黒尾上は疲れたと言うと、近くの椅子に座り寝息を立て始めました。

さあ。

拓留はどうにかして脱出しなくてはと考えを巡らせます。

拓留の能力で拘束具を外すことは可能ですが、

ギガロマニアックスの能力は、他人と妄想を共有させないと発動させることは出来ません。

即ち、人が尾上しか存在しないここでは、

尾上が見ている前でしか能力を発動させる事は出来ず、

そんな事をやれば当然、尾上に思いきりバレてしまいます。

少しずつ時間をかけて右手の拘束具だけでも能力を使ってじわじわと外していく。

右手さえ外せば他の拘束具も同じように少しずつ外していくことは可能なはず…。

黒尾上は手強そうなので、白尾上が出てる時ならきっと目を盗む事も可能…。

こうするしかない。

なんとなく作戦めいたものを立てた事でホッとする拓留。

そしてホッとしたことで襲ってきたものがあります。

空腹感。

そしてなにより、トイレ。

たまらず尾上を起こす拓留。

起きたのは白尾上でした。

トイレに行きたいので、これを外してくれ!と訴える拓留。

まさか、尾上もねえ、ここでしろなんて言わないでしょうし…。

尾上は寝ぼけてじゃあ代わりに行ってくるなどとのたまって、拓留からツッコまれていましたが、

ようやく把握したように拓留の脇に立ちます。

ズボンのベルトを外す彼女。

外す場所が違う、と慌てる拓留に、

逃げるから絶対駄目だと尾上。

そして彼女は尿瓶を取り出します。

拓留は必死で抵抗しますが、彼女は拓留のそれを勝手に剥き出しにしてしげしげと眺め、子供の頃に見たものとは違うなどと感想を述べます。

ここだけ切り取ると、どきどきのラブシーンに見えますか? 

無邪気な尾上に必死で、ギャグテイストにツッコみながら無理だ、こんなんじゃ出来ないと抵抗する拓留ですが、

尾上は急に声を荒らげて「無理じゃないもん!タクはリハビリしてた時、のんちゃんにずっとこうしてもらってたんじゃないの?」と豹変します。

拓留はあれとこれとは全然シチュエーションが違うし…と述べますが、 

彼女は「嘘!そんなこと言って本当はもっと恥ずかしいことしてもらって喜んでたんでしょ!のんちゃんだっていろんなことして興奮してたに決まってるよ!」

拗ねたような可愛い表情…色気のあるギャグに見える?

いいえ、ホラーですよ…。

…もうやだよこの子、黒尾上より怖すぎるよ…。

ていうか乃々にも失礼でしょ、その発言は…。

尾上は涙を浮かべ、

「私よりのんちゃんとこういうことするのがいいんだ?私の方が、のんちゃんよりずっと昔からタクの事好きだったのに!」

と可愛らしい告白までします…こんなシチュエーションじゃなきゃキュンキュン展開なのに。

ていうか、その間、

拓留剥き出しで尿意我慢してて可哀想…。

拓留はあの純真無垢な尾上が、内にそんな事を秘めていたことに驚いていました。

とにかくもはや彼には彼女がやりたいように、全て受け入れると告げるしかありませんでした。

尾上は学校からこの部屋に帰ってくると、

拓留にただいまを言い、少し躊躇って恥ずかしそうにそっとキスをします。

そして嬉しそうに笑う尾上。

それは実にほほえましいラブラブな光景…であるはずなのですが、

拓留は内心で全く喜んでいませんでした。

ただ尾上のご機嫌を損ねないように振る舞うしかない。

告白を受け入れて恋人のふりをするしかないという切羽詰まった状況。

受け入れなければ尾上は完全に壊れて暴走してしまう。

ちなみに恋人ごっこを始めてすぐ。

登校していく尾上は拓留に介護用の下着を履かせて行こうとして、拓留はさすがに抵抗してしまい、

即座に黒尾上に変貌した彼女は、躊躇いなく右足の小指の爪を剥ごうとしたそうです…。

慌てて謝罪し許してもらったものの、

恐怖による支配ゆえに、拓留は到底彼女に愛情を抱けないし、帰ってきて可愛らしいキスをされても喜べない…。

尾上は拓留の下の世話をまずする、と言い、

ベビーパウダーを取り出します。

汚れたものを取り替え綺麗にしようというわけですが、

いまだに難色を示す拓留に、

尾上は「まだ嫌なの?のんちゃんにはさせてたのに」と明らかに苛立ちます。

拓留はここまでのやりとりで気付いていました。

尾上は乃々がやってたような拓留の介護をやりたいのだ、と。

しかも明らかに乃々へ激しい対抗心を燃やしている。その様は到底可愛らしいやきもちではなく、もはや異様であり、ゾッとするものでした。

へそを曲げた彼女に拓留は必死でお願いします。

「僕の恋人の尾上にやって欲しいんだ」と。

そうやって彼女のやりたいように介護してもらうしかありません。

ご機嫌をとり、彼女が油断している間に少しずつ能力で右手の拘束具を緩めていくのです。

しかし、思っていた以上に拓留を縛り付けている拘束具は頑丈で…とても簡単に外せる代物ではありませんでした。

能力の加減を間違えると即バレてしまいますし…。

学校の様子を尋ねる拓留。

部活は拓留が行方不明なので中止。警察の捜査も始まったらしいですが、尾上は絶対に見付けさせないと可愛く言います。

下の世話を終え、すっきりした?と尋ねる尾上。

拓留は羞恥心が取りきれないため、照れ隠しに「すっきりした?ってなんかエロいな」と軽口を叩きます。

尾上はそれを聞いて、顔を真っ赤にします。

えっ…あなたこんな大胆な事をしておいて…何を恥ずかしがってるんですか?ていうか恋人ごっこなので、てっきりもっとあんなことやそんなことをしているものだとばかり…。

真っ赤になっているだけなら可愛いな、で済むのですが、

彼女は狂っていました。

おもむろに刀鍛治が扱う巨大なペンチのようなものを取り出して、

「タクは昔はそんな事を言う子じゃなかった!ゲンさんの持ってくる本のせいで変になったんだ!そういう子はお仕置きなんだからっ!」

…お仕置きとは。

これで拓留のいけないモノを挟んでむぎゅーってするのだそうです。

戦慄のサイコパスホラー、ここにあり。

完全に狂ってしまっている。

なんとか謝罪して尾上は機嫌を直してくれましたが…彼女が無造作に捨てたペンチは鈍い音を立ててゴトリと落ちました。

そんなもんでむぎゅーっとあれを挟まれたら、たぶん一瞬で千切れて出血多量で拓留死にます。

尾上はコロッと気を取り直してお弁当を取り出しました。

ハンバーグをうきに作り方を習ったのだ、と尾上。

うきに習ったということは必然的に乃々に教わったのも同義ですが、彼女はやはり乃々に対してものすごく嫉妬しているようで、

乃々の名前は出てきません。

まあなんとか食べさせてくれる事になったのですが、

尾上は恋人同士なんだから「はいあーん」をやりたいと言い出します…。

拓留は全くそんな事やりたくないのですが、断れないので頷きます。

彼女は「えっ!良いの?」と無邪気な反応…本当にね、普通の日常なら可愛い光景なのにね…。

そして遂に可愛らしいお弁当箱を手に持った尾上が、ハンバーグなどをフォークに刺して、

はいあーんとしてくれるのですが、

不慣れな尾上は鼻に突っ込みそうになったり…。

明るい空の下とか、部室とかなら、すごく可愛いほのぼのシーンなはずなのに、

背景は薄暗い壁だし、音楽はずっと不穏だし…勘弁してください…。

まあでも尾上の作ったお弁当は本当に美味しくて、拓留はお世辞抜きに尾上の料理を誉めます。

尾上も嬉しそうです。

そんなこんなでお食事タイムを終えた後、

次はどうする?と尋ねてきた尾上に対して、

変なことを言っても仕方がないので、尾上の好きなことで良いよとご機嫌をとる拓留。

尾上は、なんか倦怠期を迎えた夫婦の会話みたいと不満げに口を尖らせます。

拓留は一体いつの間に夫婦になったんだ?などと冷めた事を思いながらも、

いやー拘束されてるから尾上を抱きしめたいと思っても出来ませんしね、などと彼女をほどよくご機嫌にする台詞を述べます。

あくまでも彼女の機嫌を伺うだけで、心からの台詞ではないのです…二人はなんて悲しい関係に落ちてしまったのか。

尾上は拓留に寄り添うと、

私を見て抱きしめたいって思うの?と尋ねてきます。

華ならおっぱい大きいから抱き心地が良さそう、雛絵なら絶対領域が柔らかそうで抱っこしながらぷにぷにしてみたいと思う…

乃々のうなじはいい匂いがする…

うきだってもう少ししたら眼鏡の似合う美人になるだろう…

結衣だって拓留の事がすごく好きで、拓留が帰ってくると聞くと身の回りをいそいそと整えるのだと彼女は言い、

みんなとっても可愛いから、いつか誰かが拓留と本当の恋人同士になるのだろう…でも自分はもう駄目なのだと。

愛して欲しいあまり、どうして良いか判らず、こんな酷いことしか思い付かず、傷つけてしまった自分はもう拓留に本当に愛される事はないと。

いつだって明るく元気な尾上が弱々しく泣く姿に絶句する拓留。

すると黒尾上に切り替わり、

「それは当然だ。私たちは『ただの友達』として創造されたのだから」と告げます。

そう。作った本人はそう言われてもなんの事だか判りませんでしたが、

そんな拓留の様子に黒尾上は腹立たしさを感じています。

黒尾上は、自分は拓留が尾上世莉架を愛してくれない事に対する激しい怒りと、手段を選ばず他の女に取られる前に拓留を絶対服従させてやろうという衝動で生まれたものだと語ります。

だけど、白尾上は無理矢理拓留の気持ちをどうにかしようとしても出来ないと気付いて、

なんとか自分の心にそれを言い聞かせようとして、

泣いていたのだ、と。

だけど黒尾上は、

手段を選ばず拓留を支配するとキッパリ断言します。

彼女は拓留が右手の拘束具を緩めようとしていたことに気付いていました。

ところで白尾上がなぜ泣いていたかというと、今夜を最後にして、もう終わりにしようと思っていたからだそうです。

…おいおい!じゃあ下手に緩めなくて良かったんじゃん!黒尾上の怒りをかって、暴走を誘発するだけじゃん! 

とにかく黒尾上は拓留の右手をギリギリと締め上げ、手の先がみるみる紫色になり、痺れていきます…これはあかん。

拓留は我慢の限界で、念動力を発動させます。

尾上が最初の拷問に使った縫い針が入った箱に神経を注ぎ、

結果、大量の針が乱舞し、尾上の手に刺さりました。

そして彼と尾上の間にバリアーを張るように針を舞わせます。

針の中には尾上が使った錆びた縫い針だけでなく、廃棄された注射針、おぞましい太さの針も混じってました…そんなものが使われる可能性もあったかと思うとゾッとします。

拓留はこれらの針はとても不潔で傷口は化膿してくるだろう…それらをみんなが見付けたら不審がるぞと尾上に警告します。

本当はここを示すAHと刻んでやったって良いんだぞ!でも尾上に傷を付けたくないから、おとなしく解放しろ、と迫る拓留。

黒尾上は、

やれば良い。私もこの部屋からもう出なきゃ誰にもバレないから。ずっと寄り添ってるよと一蹴します。

完全に常軌を逸した尾上の様子に、

拓留は思わず「お前はそれで幸せなのか?」と尋ねます。

尾上にはいくらでも他の可能性や未来があるのに、拓留なんかの為にそれを全て捨ててしまうのが、不可解でしかありませんでした。

尾上は、「幸せも不幸もなく、尾上世莉架は拓留の事を好きになってしまった。だから壊れた。それだけだ」と淡々と返すのみでした。

拓留は素直に「好きだと言ってくれるのは嬉しいし、今は恋愛とかよく判らないから、恋人になれと言われてもすぐには無理だけど、もしかしたらってこともあるかもしれない」と彼女に本心を伝えますが、

黒尾上はそんな優しい言葉を聞けただけで満足だと言い、

針の壁に近付いていきます。

拓留は、近付くなと警告しますが、結局、尾上を傷つける事は出来ずに、針は落ちていってしまいました。

彼女は白尾上に戻り、

恥ずかしそうに語ります。

「男の人と寝るの初めてなの。タクもそういうの初めてだよね?」と。

もちろん、それはただ『寝る』という意味ではありません。

「初めては痛いって言うけどどのくらい痛いのかなあ?」と無邪気に尋ねる彼女。

拓留は脱出のチャンスになるか…と冷静に考えて、

ベッドに縛られたままじゃ出来ないよ、と語りかけますが、

尾上は「大丈夫。最初から最後まで全部、私がするから」と「恥ずかしいけど頑張る」と言ってくれます…ああもう、これが普通の日常だったなら!!

なんとも愛らしい光景なはずなのに、こんな悲惨な場面があるでしょうか。

尾上は更に、

証拠の写メをとり、いずれみんなにも二人の関係を見てもらおうと語ります。怖ぇー!

彼女はゆっくりと下着を下ろしかけ…いや待て先に拓留を脱がした方が…と拓留の方に手を伸ばし…。

それから一時間が経ちました。

スチルでどうやら拓留の上に騎乗しているらしい尾上の絵が見えた時には、えっ…どうしよう…そんな場面描写するのと思いましたが、

彼女はあれからずっとそのポーズのまま「はわわわ」と言い続けていたようです。

どうやら、素直に正常に反応した男の子の形状変化を見せつけられ、激しく動揺してしまっていたようですが…。

こんなものゲンさんの本には載ってなかった!と尾上は言い、拓留の体がおかしくなったの?と尋ねますが、拓留はこれは全くの正常だと返します。

どうしよう?と尋ねる尾上…あんた最初から最後まで全部やるという意気込みはどこにいったんだ…。

拓留も馬鹿馬鹿しくなったのか、僕は縛られてるから何も出来ないから自分でなんとかしろ、と返すのでした。

拓留の代物を尾上が『宇宙怪獣』だと表現したため「お前の怪獣を使え」とオブラートに包んで表現する拓留。

怪獣なんて飼ってないもん!と言う彼女に自分のをよく見てみろと呆れるばかりの拓留。

このあと、

『尾上世莉架さんが、ヒロインとしてはあまりにも可哀想な行動とセリフの数々を連発するので一部、自主規制とさせていただきます』

というお花畑の画像とテロップが表示されます…。

色気無さすぎる…せっかく初めてに持ち込んだのに残念すぎる…。

すると見かねた黒尾上が表層に出てきます。

こんなもの5分で片がつく、と。

それはそれで拓留可哀想!

そしてそれから一時間後。

黒尾上はさっきのポーズのまま、

「さあ可愛がってやるからなフフフ」などとほざいています。

やはりまだ致してないようです。

…なんと、冷淡なこっちもこういう時はうぶだった!

さすが尾上というか、なんかホッとしたというか。

黒尾上は、自分がこんな痴態を晒してるのに、なんか元気がないぞ!と拓留の代物を見てほざきますが、

2時間も焦らされたらさすがに元気も無くなるでしょう。

もういい加減こんな事はやめよう、お前も空しいだろと語りかける拓留。

尾上に対して懸命に言葉を紡ぎます。

いつものように尾上とくだらない話をしている方が楽しいし、

なんやかんやで尾上が一番自分のそばに居るから、好きになる可能性も、こういう事になる相手も尾上である可能性が一番高いと思わないか?と述べます。

こんな強引なやり方をしなくても、自然に、本当の恋人になれるかもしれない…と。

確かにそうかもしれない…拓留は彼女を生み出したのが自分の願いのせいだとは忘れています。

黒尾上は自分達は元々無で、ただの空想だったと語ります。

拓留よりちょっとお馬鹿さんで、いつも優しく寄り添ってくれる元気で可愛い年下の女の子。

とても都合のよい存在。

更にはあの願いのせいで、拓留の周りに女の子を集め、その中から拓留の好みの女の子を選び、仲を取り持たなくてはならない存在になってしまった。

なぜ?一体誰がそんな事を…と本当に判らない拓留。

それは聞かない方が良いと彼女は厳しい目で制止し、続けます。

そういう存在だったのに、

それを目指して、頑張って行動していたのに、尾上はいつしか拓留を愛してしまい、自己矛盾の迷路に入り、

そして壊れてしまった。

ここまでの行為をどうか憎まずに憐れんで欲しいと彼女が告げると、

尾上が何をしたって憎むわけがない、と返す拓留。

黒尾上はそれを聞くと嬉しそうに微笑み、「尾上世莉架はある意味とても幸せだった」と言い、

極太の針を取り出します。

そして彼女はいつもの白尾上に戻ります。

「私が居なくなったら悲しんでくれるかな?」

彼女はまっすぐに己の頸動脈にその針を突き立てようとしました。

拓留はありったけの念動力を使い、必死に彼女の手を止めます。

能力を使うのをやめて!と叫ぶ尾上。彼女もまた必死に己の頸動脈に釘を刺そうとしています…そして拓留の念動力では抗いきれず、少しずつそれは刺さっていく。

冒頭の尾上の恥じらう様子を見ていたあの頃がプレイヤーの脳裏によぎります。

まさかこんな鬼気迫る展開になると全く予想していませんでした。

甘々な展開ばかり起こるはずのファンディスクですら、どう転んだって、まがり間違ってもこの二人が結ばれる幸せな未来なんてやってこないんですね…。

自殺しようとしている尾上に説得を試みる拓留に、

尾上は「拓留は本当は私とここに居たくなくて、ここを逃げ出して他の誰かと幸せになりたい。だから嘘をついた。本当は一緒になんていたくないから、乃々達に内緒のメッセージを送った」と言い始めます。

なお、この間、釘はどんどん刺さっていって彼女の首をぽたぽた血が垂れ始めています…ひぃえぇ…。

拓留は内心バレたと思いました。

…どうやらなにか仕掛けてたみたいです…単にそれがバレたのか、それとも乃々達に無事に通じ、彼女達がじきにここに乗り込んでくるのかまでは不明です。

とにかくなんとか彼女を止めようと声を荒らげて制止する拓留。

尾上は、自分の役目はもう終わったし、しかも自分は絶対に拓留の恋の邪魔をしてしまう…もうこうするしかないと言い張ります。

役目ってなんだよ!?と聞き返す拓留でしたが、

その時、黒尾上にスイッチして彼女は自殺を止めます。

白がここまで自暴自棄になってるとは思わなかったと、彼女は釘を捨て、血をハンカチで押さえて止めます。

そして二人は見付かった仕掛けについて話し始めます。

最初に拓留が食らった拷問の縫い針。

あれには当然のように拓留の血液が付着しているわけですが、

拷問の後、他の拷問器具を見てやたらと怖がってみせている間に、

こっそりと念動力を使って、尾上のバッグにそれを潜ませていたようです。

で、それは神成刑事に見付かってしまった…。

尾上が人を監禁出来る場所なんて、そう幾つも無いので、その内ここはバレてしまう…。

もうすぐこの時間も終わってしまう。

乃々は、

拓留が行方不明になってから、尾上の態度に少しだけ違和感があり、それに気付いたようです。そしてその情報は神成刑事に伝えられ、プロの刑事らしく尾上のバッグをくまなく調べ、その縫い針が見付かった…と。

実は尾上は既に任意同行を求められており、

隙をついてここに逃げ込んだという状態で、

もうどう考えても時間の問題だったのです。

…そんな状況下で彼女は拓留の上に2時間も跨がって、

はわわわだのフフフだのやってたんですか?

アホの子ですね、この子やっぱり…。

そして、遂に神成刑事や乃々の声、多くの足音が聞こえてきます…。

が、黒尾上は急にいたずらっぽく笑うと言いました。

ここは絶対に外からは発見されない、と。

どうやら、ある協力者から、ここに君達の楽園を作りたまえと妄想シンクロの力を借りたそうです…うへぇ…あいつか。あいつですか?

お陰様で外からは視覚的にも聴覚的にもここは発見されない状態になっているそうで…。

でも、彼女はここを出ていくから、その時扉を開けたままにすると言います。

そのまま逃亡者になり、

拓留が自分の事を忘れた時、その存在は消える…と。

彼女は黒と白とそれぞれの言葉で別れを告げると、そのままこの部屋を出ていこうとします。

拓留はたまらず行くな!と叫び、その一瞬、火事場の馬鹿力的に能力が発現、拘束具が解け、

そのまま尾上に抱きつきます。

彼女の事を忘れてしまうなんて事は決して無いと。

いつもみたいに新聞部の部室で笑っていて欲しいと。

それでも取り返しのつかないことをした彼女は、もう無理だよと体を震わせます。

拓留は、この一件は全部自分が勝手に取材とかなんとか言って、この施設に入り込んでいた事にすると言い出します。

適当に辻褄をつけてそれを主張する。

尾上は、食料とかを差し入れてくれていただけで、何もしていない。

ただ高校生二人が勝手に建物に不法侵入してただけ。

それだけの話にして済ませよう。

拓留はそう言って、尾上に「一緒に外に出よう?」と声をかけます。

尾上は本当に良いの?と尋ね、

拓留は自然に「ああ。僕の人生はお前と一緒にあるからな」と口にします。

なぜ、そんな言葉が出てしまったのか。本人にはよく判りませんでしたが、

尾上はそれを聞くと体を大きく震わせ、固まってしまいます。

そして、なぜか黒尾上がまるで魂が分離したかのように、白尾上と離れて、ベッドに腰かけてました。

「結局、お前はその選択をするんだな」と彼女は悲しい顔をしています。

あの冷たくて暗いコンクリートの世界に戻る気か?と。

ずっとここにいれば、私たちと一緒にあたたかな時間を過ごせるのにと彼女。

えっ、あたたかな時間?さっきのが?正気ですか?

ていうかちょっと待って…それって本編の話?

ここで過ごすことを望まなければ、

現実のお前を待っているのは、うす汚い檻の中で殺人者の汚名を着たまま、孤独に朽ち果てていく悲惨な未来だけだ、と。お前がそれで良くても私にはとても耐えられないと涙を流す彼女。

…うわ、やっぱり思いっきり本編の話してる。

この世界、完全な妄想の産物だったということですね。

そして拓留は全てを完全に思い出しました。

ここは夢の庭で、現実はとても残酷な世界であった、と。

拓留は和久井にいい加減にしろと呟きます。

いくら夢の中であっても、尾上達にいつまでもつらい記憶を思い出させるな、と。

黒尾上は、現実の彼女の心の底にある後悔や懺悔の象徴だったようです。

拓留は彼女の頭を優しく優しく撫で、現実に戻ると告げ、

彼女はもうそれを止めることはしませんでした。

「そんなお前に私は惚れたのだからな」と彼女は言い、

「時々、こうやってお前の夢に現れてもいいだろうか?」と遠慮がちに言います。

拓留は了承し、その代わり白尾上みたいに可愛くするように、と告げます。

白尾上も「私も夢でタクに会いたい!」と無邪気に言います。

…そ、そっか…この人たち夢の中でなら会えるんだ…そっかそっか…。

悲しい。

なんて悲しいささやかな約束なんでしょう。

なんでこんな悲しいものを最後に見なきゃいけないんだ。

 

・インターミッション最後。

神成刑事に送られてお部屋に戻ってきた澪さん。

部屋には彼女がフリージアで酷い頭痛を起こした時に、メールを消しながら落としたPCがなぜか無傷で置いてありました。

神成刑事によると、百瀬さんが、お見舞いに来た宮代に渡して、彼が彼の能力を使ってここへ入り、置いていったんじゃないかとのこと。

彼女は全てを思い出していました。

なぜか今まですっかり忘れていたけど、自分は結人の家庭教師をしていたんだ、と。

それは本作の冒頭で確かに描かれていた、現実の世界での話です。

彼女は模造のディソードを手に取ると、

「これを宮代に預けようと思って」と言い、

神成刑事に送っていってくれと要求します。

トレーラーハウスに宮代拓留の姿はありません。

青葉寮かな?と言う神成刑事をよそに、彼女は勝手に部屋に立ち入り、そしてディソードを取り出し、外に出てきます。

彼女は結人が家庭教師を頼んだ理由…突如猛勉強を開始した理由を語り始めます。

それは弁護士になって、ある人を法廷で守るためだと。

その人は拘置所塀の中に居る…なのに、澪を見舞いに来て、あまつさえPCを届けにきた事になっている。

そういう齟齬は探せばいくらでもありました。

例えばPC1つとっても、

派手に落としたのになぜか無傷と化しているPC…。

ケイさんとして配信をした記憶はあるのに、PCにはその形跡がない…。

澪さんはあの事件以後、耳に特殊な細工を施していました。

それは彼女の意識レベルが睡眠時以外に一定時間低下すると、とある画像を側頭葉に向かって発信するようになっていました。

それは宮代の脳から作り出した12番目のロールシャッハと呼ばれる画像。

そして彼女は現実に帰還することが出来ました。

「お前はさぞかし驚いただろう…宮代と新聞部メンバーと一緒に妄想シンクロの檻に閉じ込めたのはずの私が現実へ帰還して来たのだから」

…あ。

この神成刑事、和久井だったんだ。

また因果の改変をする、と言う彼に、

澪さんは物怖じすることはありませんでした。

そうやって動揺させ妄想シンクロに落としやすい状態にしようとしても無駄だと。

そもそも因果律の改変なんてそんな能力は無いと断言する彼女。

そもそも無かったんだ…。

澪さんは本当の世界と、

和久井が言う因果律が改変された世界…2つの世界の事を覚えています。

彼女いわく、因果…原因と結果の流れを私たちは1つしか認識出来ないんだそうです。

そっか…世界線が変わった際にオカリン以外、誰もそれを認識できないのはそういう事なんですかね…じゃあやっぱりオカリンのリーディングシュタイナーって凄いんですね。

まあそういうわけで、

この世界は和久井が妄想シンクロで生み出した『妄想の箱庭』に過ぎず、

拓留達はそこに閉じ込められているだけなんだそうです。

全部全部このゲームでの大半の出来事は彼らの妄想だった。

それぞれのルートは、彼らが現実世界ではもう決して叶うことのない、

宮代拓留に対してそれぞれが願った妄想の世界に過ぎなかった。

結衣&結人ルートは…結人が、死んでしまった結衣の幸せを願ったルートなのかな。

伊藤ルートは…あれはマジでなんだったんだ?

和久井は拓留にいい夢を見せて、彼がギガロマニアックス化するよう仕向けていたらしいです…。彼がその気になれば確かにどれほどの事が出来るか…。

しかし彼は完全に悟りを開いてるから結局無理でしたね。

後は澪さんと和久井のディソードバトルです。

もちろん澪さんはギガロマニアックスではありませんので、本来なら和久井の狂暴なディソードに対して、歯が立つ訳が無いのですが…

彼女は佐久間が開発した例の装置を再現しており、それを利用して、

和久井に対して思考誘導まで行い、彼に重傷を負わせます。

澪は、今度顔を見たら生かしてはおかないと和久井に警告し、彼は苦虫を噛み潰した表情を浮かべ撤退します。

こうして…澪さんの戦いは終わりました。

これで宮代拓留はまた現実世界に帰る…。

これは彼の望み。これで良かったんだよなと彼女は悲しげに呟くのでした。

彼女は現実世界の牢獄にいる彼に会いに行きます。

仏のような精神状態の彼は、

和久井になかなか楽しい夢を見せてもらった…これはただそれだけの出来事だったと語ります。

拓留はみんなは無事かと尋ねます。

新聞部のみんなは大事には至っておらず、

本編でアレな事になり廃人寸前になっていた伊藤もなんとか回復しています。

伊藤のことをお願いしますと頼む拓留に、引き受けたと返す澪さん。

後はもう一人。

どうしても名前を口にすることが出来ない拓留を制し、

澪さんは、

碧朋学園はカオスチャイルド症候群だった学生専門の学校となり、

彼女は横浜の学校に転校して、新しい人生を送っているそうだ、と伝えます。

ありがとうとお礼を言う彼。

澪さんはじゃあ…と静かに立ち去るのでした。

さて。

ところかわって病院では女の子達が診察を終えて帰ろうとしています。

しかし彼女らはみんな違うから違うから!あんなこと考えてないから!と恥ずかしさに悶えます。

…そりゃうきルートが無いわけだ。彼女があんなけしからん妄想をするわけがない!

例え何かしらの妄想をしていたとしても、可愛らしすぎてこのゲームには不要とカットされるような代物だったに違いないのです。

彼女達は今日はなんだか青葉寮で一緒に過ごしたくなり、一緒に帰っていきます。

泉理はふと振り返りました。

すると宮代拓留のような影がそこには立っていました。

みんなが僕のせいで悲しまないように、みんなのことをよろしくと拓留は頼み、

彼女は涙を流しながらそれに頷くのでした。

一方、

尾上は例の騒動が終わって、

異常無しとなり家に戻った以後も、毎日毎日拓留相手にエロい夢を見て困っていました。

確かに夢の中でならたまには会いたいとかなんとか言ってましたけど…なにも毎日見る事無いだろ、あんた…。

でも彼女は新しい人生を歩まなくてはなりません。

欲求不満なのかなあ…と呟く彼女。

彼女の新しい学校は女子高で出会いはありませんが、

そこは可愛い尾上。

彼女が越してきた噂は瞬く間に広がり、他の学校の男子から告白らしきものをされた事は既にあります。

でも彼女にはいまいちそれが伝わってませんでしたし、まだ興味もない。

ともあれ、今日は日曜日。

遊びに行こうとしますが、どこに行こう…。

彼女はやっぱり渋谷かな、と呟きます。

彼女の新しい生活にいろいろ手助けをしてくれた百瀬や澪は、彼女に渋谷になるべく近付くなと警告していましたが、

行きたいものは仕方ないのです。

でも渋谷に行くと必ず、

女の子四人組と出くわしてしまうのです。

彼女達の事は知らないけど…出くわすとお互いに複雑な表情をしてしまう…。

なぜかは判らないけど…。

彼女達は、いつも一人の尾上をぼっちだと憐れんでいるのかも…。 

今日は一人では行かない。

尾上は勇気を出して、学校で連絡先を交換した女の子を誘ってみることにします。 

新しい友達。

良い友達をたくさん作る。

そしたらあの四人に声をかけたって良い。

きっとそれは楽しいことだろう。

涙が出るくらい嬉しいことだろう。

尾上はなぜかいつの間にか泣き出してしまいました。

何か大切なものを失くしてしまい、それはもうどうやっても戻ってこない。

でもそうやって泣いていると、必ずあの声が聞こえてくる。

誰か判らないけれど、尾上が泣いていると僕はいつまでたっても安心できない、と。

お前が泣いていても可愛くないから、鼻水を拭けと。アホみたいに笑っていろと。

その声に彼女は思わず泣いていたことも忘れて飛び上がります。

見えない、声だけの相手…。

事件後に尾上を診てくれた久野里澪はそれをイマジナリーフレンドという、空想の友人だと教えてくれました。

とにかく彼女はその、見えない友人の軽口のお陰で悲しい気持ちは癒され、また笑顔になれました。

そして彼女は元気に出かけて行きます…混沌の街、渋谷へ。

 

いかんいかんと思いつつ、流れほぼ全部書いてしまいました。

感想というより、ほぼまんまですね。

でも忘れたくないな…この物語は。

お色気ピンク全開でギャグ全開の楽しいゲームの最後にこんなに泣かされるなんて思ってませんでした。もちろんそれに辿り着くまでにたくさん笑わせてキュンキュンさせて貰ったんですけど。

そして私は残りほんのちょっとだったのでトロコンすべく奔走します…といっても何回も伊藤と添い遂げるバッドエンドを迎えるだけでしたが…。

本当の最後に何を何回も見ているんだ私は…。

今までいろいろゲームをしてきましたが、やっぱり私が一番好きなヒロインは尾上世莉架なのだと確信しました。拓留との関係含めて。拓留の存在が彼女をここまで魅力的にした。

(漫画アニメだったら我妻由乃ですかね…ヤンデレサイコパス、狂ってしまったやべー女の子。でも好き!)

妄想をメインテーマに据え、きわどいエロ、陰惨なグロが人を選ぶのかもしれないカオチャですが…やっぱりあれは名作ですね。

 

トロコンした日:2020年8月10日