ゲームの想い出ノート

ゲームはクリアしたらほぼ手放してしまいますが、ゲームの想い出が薄れていくのは寂しいものがあります。このブログはゲームの想い出が風化する前に形に残したいと考え、綴ったものです。評価やプレイ日記というより、あくまで想い出なので記述内容に偏りや、想い出補正があります(特に昔プレイした作品)。ゲーム攻略の参考にはなりません。

moon(PS・1997)

・もう、勇者しない。

生まれてからそれなりの数のゲームをプレイしてきましたが、私史上、5本の内に入る大好きなゲームです。いや3本かな…とにかく大好きなゲームです。

この『もう、勇者しない。』は、主にあのRPGに向けたっぽい当時のキャッチコピーですが、

ゲームジャンルとしては『リミックスRPGアドベンチャー』になります。

恐らくこのmoonのみのジャンル名だと思います。

なので、どういうジャンルかという説明は、そのままmoonがどういうゲームかという説明になると思うので、ジャンル名に関してはさらりと流そうと思います。

 

RPGをプレイしている所からはじまる。

いかにもSFC時代のRPGをプレイしているような画面から物語は始まります。

ここで付けた勇者の名前がそのまま後で登場する主人公の名前になります。

タンスをあさったりモンスターを倒し、いかにもRPGっぽい行動をしてゲームを進めて行き、

さあラスボスを倒そうといったところで、お母さんからゲームをやめて寝るように言われます。 

言われた通りゲームを消しますが、なぜか勝手に電源がつき、

少年はゲームの中に吸い込まれてしまいます。

 

・ゲームの中に吸い込まれて。

主人公の少年は、プレイしていたゲームの中に吸い込まれてしまいました。

しかも少年はなぜか透明になっています。

うろうろしていると、さっきまで勇者として操っていたゲームキャラそっくりの白い鎧に身を包んだ人が、

人の家のタンスをあさったり、動物を殺したり、傍若無人な振る舞いをして去っていく姿を見かけます。

この人物は主人公と同じ名前です。

主人公は透明で誰からも認識されません。

さてどうしたものか、と探索していると…。

 

・目の見えないおばあちゃん。

街の外れに住んでいる目の見えないおばあちゃんだけ、話しかけると応対してくれます。

主人公を自分の孫だと思っているようです。

おばあちゃんから孫の物であるぼうしやてぶくろ、くつをもらい、身につける事で透明な体が街の人にも認識してもらえるようになります。

おばあちゃんちで眠りにつくと、不思議な夢を見ます。

夢の中で、主人公がこの世界で何をすべきか明かされます。

主人公の当面の目的はまず、ラブを集めることです。

 

・あれもラブ、これもラブ。

住人の悩みを解決したり、イベントをクリアしたり、勇者を名乗る白い鎧の人物に殺されたアニマルの魂を捕まえてアニマルを甦らせたりと、

ゲーム中、様々な手段で手にいれる事ができるものがラブで、いわゆるRPG的に表すと経験値に当たります。

これを一定値入手し、眠りにつくことでレベルがあがり、主人公の活動制限が緩和されます。

このラブ集めが本当に多岐にわたり、このゲームの肝となる面白いところです。

 

・活動制限。

ゲーム内では常に時間が流れています。

時間経過によってアクションリミットというものが減っていき、ゼロになるとゲームオーバーになります。

眠ったり、食べ物を食べることで回復しますが、寝る事ができる場所はおばあちゃんちのベッドなど限られたポイントのみであり、食べ物も初期の頃にはクッキーなどわずかなものしか入手できないので、

最初の頃は行ける範囲がかなり狭いです。

この活動制限が、レベルアップによって緩和され、行動範囲が徐々に広がっていきます。

 

・殺されたアニマル。

白い鎧を着た、主人公と同名の人物は、

レベルあげと称し、何の罪もないアニマルを殺していきます。この世界にモンスターはいません。モンスターっぽい見た目のやつはいますが。

アニマルは死体と魂が別々の状態で、いかにも無念という感じで魂がさ迷っています。

主人公は、この魂をキャッチすることができ、アニマルを甦らせる事ができます。

この魂をキャッチするのが、なかなか面白く、アニマルによって条件が様々あり、表示されるヒントを頼りに、その条件を満たさないとキャッチできません。

 

・スケジュール。

上述通り、このゲームでは常に時間が流れていて、曜日も存在します。

すべての住人達にスケジュールがあり、その通りに行動しています。

観察して住人のスケジュールを把握し、特定の曜日、時間にしか起こらないイベントを発見したりするのが、どうしようもなく楽しいです。

住人とのイベントをクリアすることでも、ラブがたまるのでとても大事な行為です。

途方もない作業になりそうですが、ヒントを出してくれるキャラもいます。

それでも判らない時もありますが、全部見なくてもクリア出来るだけのラブは充分たまります。

 

・粘土細工。

キャラクターは粘土で作られたような造作で独特の可愛らしさがあります。キャラデザインも秀逸です。

なんとフルボイスですが、いわゆる喋ってるみたいだけど何を喋っているか判らないというもので、実質ただの効果音です。

住人達はみな、個性的で愛着がわきます。

 

・BGM。

MD(ムーンディスク)という音楽媒体が作中に登場します。入手することで、それをBGMとして流すことができます。

種類も、和テイストや民族音楽、アイドル風、テクノ風、ロックなど、いろいろなジャンルのものがたくさんあって、それらを自分の好きにカスタマイズすることができます。

入手方法も、

MDショップで簡単に入手できるものから、イベントをこなさないと入手できないものもあり、コレクションする楽しみがあります。

お気に入りの曲だけを聴いたり、好きな順番に流したりできます。

MDを流さないと、ほぼ環境音のみになります。

 

・白い鎧を着た、主人公と同名の人物。

主人公の行く先々で見かけたり、住人の噂話を聞く限り、

とにかく住人に迷惑をかけまくり、アニマルを虐殺し、月の光を奪ったドラゴンを倒そうと月を目指し猛進していく彼。

彼の異常性は見るに耐えないですが、色々なイベントを見たりしていくと、

実は着ている白い鎧のせいでバーサク状態になっていて本人の自我はほぼない、ということと、

その白い鎧はいわゆる呪われた鎧で、着たものを狂戦士状態にするものであり、月の光を奪ったドラゴンを退治させようと大臣が立てた計画のもと、着せられたこと、

そして、白羽の矢によって選ばれた者が着せられたという事が判ります。

大臣は国を思ってしたことではありますが、多少の犠牲をいとわない、かなり黒い行為です。

その正体は明言はされていませんが、白羽の矢がおばあちゃんの飼っている犬・タオの隠れ家から発見されることから、おばあちゃんの孫であると想像できます。 

 

・タオちゃん。

おばあちゃんの飼っている白黒の犬です。可愛いです。スタッフさんの犬がモデルなんだとか。

 

・王様。

たくさんの鳥ちゃんに引っ張ってもらって月に行こうと落書きしていたり、なんとも無邪気な可愛らしい王様です。

でも、しれっとヒントになる落書きもあります。王様なりに月の異変を解決したいと心をくだいておられます。

 

・個性的過ぎる住人達が彩る世界。

覚えているキャラクターを一人一人挙げていったら、だらだらとキリがなくなってきたので、やっぱり消しました。

可愛らしい童話風のグラフィックに、

ほんわかした柔らかな優しい雰囲気と、ユーモアとブラックなネタが入り交じり、唯一無二の世界を作り出しています。

忘れられないゲームです。

 

・扉を開けて。

恐らくネットでも割と有名と思われるエンディングです。

ゲームが好きであればあるほど、心に深く残るエンディングではないでしょうか。

最初から最後まで、すっかり魅せられてしまいました。